「町おこし」に挑戦―――地方創生を手掛ける株式会社Agrinos・鈴木さん

今回はコンサルティングと新規事業開発に取り組む株式会社Arinosの子会社で、地方創生のプロジェクトを手掛ける株式会社Agrinosの取締役・鈴木さんにお話を伺った。


地方創生という事業


―――Agrinosについて教えてください。

わかりました。そのためにはまず、親会社のArinosについて話しますね。

Arinosは、首都圏の大企業のお客様に対して、経営コンサルティングのサービスを提供しています。このコンサルティングの事業で得た収益を活用して、社会の役に立つ新規事業の開発に取り組むのが、Arinosのもう1つのビジネスです。

私もArinosでコンサルタントとして働いていましたが、新規事業として、地方創出に携わることになりました。AgrinosはArinosの子会社として、地方創生をメインに手掛けるために、三か月ほど前に登記された新しい会社なんです。

―――なるほど。地方創生とは具体的にどのようなことをされるのですか?

衰退していく地域に新しい事業、つまり雇用を生み出すことにより、地域の活性化を目指します。

地方の衰退の原因は、雇用が不足しているところにあります。仕事が地方にないので、就職先を求めて人々が首都圏などに移動し、人口が減少してしまうのです。でも、「ただ働き口があればそれで良いのか」というと、違っていて、魅力的な仕事でなければ、人口は減少していくと思います。

「魅力的な仕事」の条件は3つあります。ちゃんと仕事に見合った対価(給料)が得られること、誇りを持てる仕事であること、自分の時間が持てること、これらの仕事を生み出すことによって地方の活性化、つまりは「町おこし」を、私たちは目標に掲げています。

Agrinosは、川根本町という静岡県の町に本社を置いて、事業を展開しています。

川根本町ではゆずの生産に着目して、ゆずの六次産業化に取り組んでいます。今まではゆず農家さんたちは生産したゆずの販売は他の企業さんに任せていました。これからは我々がサポートをして、生産するだけではなく、販売するところまで、ゆず農家さんたちにやってもらいます。

ゆずの生産には時間がかかるので、ほかにも観光の面でも事業を作りだしています。川根本町は自然が豊かで、観光地として魅力的な点がたくさんありますので、そこから大きな事業を生み出し、雇用を創出できるようにしていきたいと思っております。


Arinosへの入社のきっかけ


鈴木さんがArinosに入社された理由をお聞きしたいのですが、まず鈴木さんはどのような学生でしたか?

よく聞く話なんですが、なにもやる気が出なくてただただ家でダラダラしている時期が私にもありまして、このままじゃだめだと思い、一年間休学して30か国ほど海外を見て回りました。

その経験で、「貧困・海外・食」が私の就活のキーワードになりました。その結果、商社に入社し、食品系の部署で、海外から食材を買い付けて日本で売るという業務に携わることになりました。一年の四分の一ほどを海外で過ごしていて、とても充実して楽しい生活でした。

ですが、ビジネスが大きすぎる商社では、長年受け継がれてきたポジションに入ってその役割をただこなすといった形での仕事になったため、自分で考えて自分で仕事を回したいと考えていた私には、合わない面もあったんです。

そこで、転職を考えていたときにArinosに出会いました。Arinosなら、コンサルティングの仕事を通して、商社ではあまり身につかなったプレゼン力などの汎用的なスキルを身に着けられると思いました。また、新規事業創出のプロジェクトに携わることで、貧困などの社会課題にも取り組むことができると確信して、Arinosへの入社を決めました。


人々を笑顔にするというやりがい


―――地方創生のお仕事に、どのようなやりがいを感じますか?

まだまだ始まったばかりのプロジェクトですが、その地域の方に感謝してもらえるのは、やりがいですね。地元の発展を半ばあきらめていた住民の方からしたら、自分たちの町の活性化を考えてくれるのは、とても嬉しいみたいです。

これからは、川根本町だけでなく、もっと多くの地域で町おこしを成功させて、いろいろな方から感謝されるようになりたいです。

―――逆に大変なところはありますか?

コンサルティングでは、お客様からの要望を受けて、その実現をサポートするという形になるので、方法や着地点は、ある程度決まっています。しかし、町おこしはかなり漠然としていて、なにから手を付けていいかわからなくて大変と思うことはあります。

そうしたときは、地域の方にヒアリングをしたり、実際に町を歩いて課題を探したり、自分の目でビジネスチャンスを探したりしています。


自分を持つのが大切


―――これからどのような人に入社してほしいですか?

仕事をすることを、ただお金を稼ぐ手段として考えるのではなく、しっかりと自分の軸や目標を持って、仕事に取り掛かる人と一緒に働きたいです。

仕事をしているとどうしてもつらいことがあります。そんな時に自分を支えられるものが自分の中にないと、仕事が続かなくなってしまうことがあると思うので、それらがあるのは大切だと思います。


自分を見つめなおそう


―――就活生に一言お願いします。

何をしているときに楽しいとか、高揚感を覚えるとか、そんな自己分析からでいいので、自分と向き合って、自分がどうしたいのか、なにをやりたいのかをしっかり探してみてください。そこさえしっかり押さえておけば、皆さんのファーストキャリアは、とても素晴らしいものになるでしょう。

―――ありがとうございました。

*****

「地域の衰退」という課題を解決する事業を、1から立ち上げている鈴木さんのお話をお伺いできて、とても刺激を感じました。特に、「自分の軸を持て」という言葉を、今後、意識して就活をしていきたいです。鈴木さん、改めてありがとうございました。

> 株式会社arinosのHPはこちら

(取材 撮影 編集 新居恭介)